~4~ | アフィリエイト屋はなぜ潰れないのか?

~4~

そうだよ!満足だよ。ヾ(⌒▽⌒ )ノ彡☆

今日も、常連さんとずっとお話してた。

なにも買ってくれなかったけど、楽しい時間がすごせたよ♪


~Fin~


価値観、生活観は人それぞれであり、必ずしも間違っていると

否定することはできません。

間違いだ!と否定するほど、私が何かを知っているわけでも

ありません。

日々の日常が幸せであり、満足できるのであれば、他人に

迷惑をかけない限りそれを否定する権利はないと思います。


しかし、商売は利潤を追求するものとするのであれば

これは本末転倒な結果であると思うのです。


余談ですが。


ある日、上司との付き合いで飲み歩き

たまたま通りにあった、スナックに入りました。

カウンターが6席

四人がけのテーブルが二つの小さなお店でした。

私達が入ると、すでに酔っ払った6人のお客でカウンターは

埋まっていました。

カウンターの中には、女将と旦那が二人。


席について、ビンビールを注文すると、女将さんに

「悪いね、うちはビール置いてないんだよ。酒と焼酎を飲む

お客しかいないんだよ」

と言われました。

それにあわせて、カウンターのお客達が笑いました。

正直、この時点で私は出たかったのですが、上司に

そういうわけにもいかず

焼酎ボトルを頼みました。

あたりを見渡すと、梁にタバコでまっ黄色になったお品書き

が貼ってありました。

そこにはビンビールも表記されていたのですが、見なかった

ことにしました。


店の中は、女将とお客の馬鹿笑いに包まれていました。

卑猥な言葉も飛び交う中。

上司に適当に、つまみ頼んでくれといわれて私は、

女将に向かって、ほっけ等4品ほど注文しました。

一瞬場がしんとしたあと、女将が

「悪いね、うちは適当に料理出すから」

「5品で1000円だよ」

「このお客さんたち、特になにも食わなくてね」

すると、客の一人が

「女将さんが作るの面倒なだけだろ。ゲハゲハゲハ」

「おまえさん達に食わせるのが勿体無いだけださ、ギャハギャハ」


私は、こいつらを張ったおしたい衝動に

駆られましたが、脳内で留めて置きました。

上司もそのとき、結構酔っ払っていて、怒っているようすもなく

「わかった、わかった」と女将に言いました。

一時間半ぐらいいたでしょうか。

途中で隣の四人がけの席にも、その店の常連で埋まり

アホみたいな喧騒で、自分が何を飲んでるのか

分からなくなりました。

私と上司は、あまり会話もせずにちびちび飲んでいました。

自分の存在が希薄になると言うのは、あの時のこと

だったんだなと思いましたね。


勘定を済ませるとき、旦那が一応「すみません」と

謝ってきたが、微妙な怒りは消えませんでした。

女将とお客の笑い声に押されて店を出ました。

上司を歩いていると、上司が言いました。

「正直、ビンビールがないと言われたとき、店を出ようと思った。」

「けど、負けるような気がしたな。最後まで負けっぱなしだった

わけだが、所詮、俺達は部外者で、望まれるお客ではないということだ」

「あんな思いを俺達の店ではやっていけない」

「分かっていると思うが、俺達も、客商売で顧客を掴むことは

大事なことだ。売り上げの確保が望めるからな。しかし、確保され

た顧客の維持よりも、新たな顧客の確保の方が何十倍も大事だ」

「俺達の店が利潤を追求する限り、確保された売り上げに

満足していたら、それ以後の売り上げも、俺達の給料も上がらない」


私自身でも自覚していることで、当然のことですが、その時の

上司の言葉ほど説得力のあるものはありませんでしたね。


この出来事以前も、それ以後も、私はスナックに

入ったことはありません。

どのスナックでも、とは限らないのでしょうが、私のなかでは

イメージが固まってしまったのでした。


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